資本金

【純資産】
純資産は、総資産から総負債を控除した残額です。
個人企業の場合、純資産を表す勘定科目は資本金勘定だけとなります。

【純資産の増加と減少】
〇純資産の増加
  ・開業時の事業主の元入れ(出資)
  ・事業拡大のための追加元入れ
  ・期末での当期純利益の計上

〇純資産の減少
  ・事業主が事業用の現金や商品を使用で使った場合
    ※所得税法に基づくと、個人事業主が自分に給料を支払うという考え方はありません。
        個人事業主が得た利益は全てその事業主本人の所得と認識されます。
        個人事業の場合、事業主に対する給料が認められていない(経費としてみとめられていない)ので
        どうしても生活費の引出しが発生します。
  ・期末での当期純損失の計上


-記帳/原則処理-
原則として、増加と減少は 資本金勘定(純資産) で処理をします。

【出資時】
・出資額や追加出資額や当期純利益を、資本金勘定の増加として貸方に記入します。

【引出時】
・引出額や当期純損失を、資本金勘定の減少として借方に記入します。







-記帳/引出金勘定-
資本金勘定に記入せず、 引出金勘定(純資産のマイナス) を使って処理する方法があります。
【引出金勘定】
・引出金勘定は、資本金のマイナスを表す評価勘定です。増加を借方に記入します。
  (ある勘定のマイナスを表す勘定を評価勘定といいます)
・一時的に記録するための勘定なので、決算において引出金の残高は資本金勘定に振り替えます。
  (引出金勘定は期中にしか存在しません)

【引出時】
・引出額を、引出金勘定の増加として借方に記入します。


【決算時(振り替え)】
・引出金勘定の貸方に記入します。
・資本金勘定の借方に記入します。







-元入金・事業主借・事業主貸-
個人事業で青色申告の場合、青色申告決算書として1月1日~12月31日までの損益計算書、
12月31日時点での貸借対照表を添付します。
その貸借対照表には、資本金勘定も引出金勘定もありません。
代わるものとして、元入金勘定、事業主借勘定、事業主貸勘定があります。
  ※簿記3級では資本金・引出金、税務(確定申告)では元入金・事業主借・事業主貸となります
〇元入金勘定
・個人企業の場合、実務では通常資本金勘定は使わずに元入金勘定を使います。

〇事業主借勘定
・追加出資など、事業用に個人の金銭を入れた場合に使用する勘定です。
  簿記での資本金にあたります。

〇事業主貸勘定
・事業用から個人用に金銭を引き出した場合に使用する勘定です。
  簿記での引出金にあたります。

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