取引

簿記上の取引とは、企業の資産・負債・純資産が増減する事柄をいいます。

【取引の二重性】
取引には勘定の借方に記入される要素と、貸方に記入される要素の両方が必ず含まれています。
このことを 「取引の二重性」 といいます。

【貸借平均の原則】
1つの取引において、勘定の借方に記入された金額と、貸方に記入された金額は
必ず同じ金額になることを 「貸借平均の原則」 といいます。

【取引の8要素】
取引の要素は、資産・負債・純資産・の増加と減少
収益・費用の発生という 8要素 に分類されます。
※収益と費用について
  ・資産・負債・純資産は量的な概念から「増加」「減少」といいますが、
    収益・費用においては、発生理由を勘定科目として用いていることから「発生」といい、
    発生の反対として「消滅」といいます。
  ・収益と費用は、基本的に発生のみです。
    返品や戻りなど、訂正の際に消滅させることもありますが、基本的には発生しかありません。
    そのため、取引の8要素に収益・費用の消滅は含まれていません。


-取引要素の結合関係-
取引の要素は8つあります。
取引はこの8要素の組み合わせから成り立っており、これを 「取引要素の結合関係」 といいます。



※ 結合関係は、取引の二重性により必ず借方(左側)の要素と貸方(右側)の要素との間で結ばれます。
※ 結合関係のないもの
    ・収益の発生 - 費用の発生
      一度の取引としては矛盾するので、結合関係はありません。
    ・純資産の減少 - 収益の発生
      収益は純資産を増加させる取引なので、
      この結合はそれに矛盾したものとなり、結合関係はありません。
    ・費用の発生 - 純資産の増加
      費用は純資産を減少させる取引なので、
      この結合はそれに矛盾したものとなり、結合関係はありません。


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